日本時の睡眠傾向
睡眠に関しては、竹尾式イオン療術師連合会会長であり内科医でもあった竹尾信男先生が、認定講習会、および療術研修などでも講義を行っていました。
今回と次回はそれらを抜粋して掲載します。
―睡眠の傾向―
最近、日本人の睡眠時間はどんどん少なくなってきています。1970年には、平均すると8時間でしたが、40年経った現在では7時間を切っている状態です。
この睡眠時間短縮の傾向は都市部のみならず、全国に広まっています。 その一方で男性30%、女性40%の方が不眠症状を訴えています。
特に、幼児から小学生に睡眠不足の傾向が表れています。保護者の生活リズムに子供を巻き込み幼少期の発育に充分な睡眠は欠かせないのですが、減少傾向にあるようです。
―睡眠のメカニズムー
睡眠は脳が脳自身を休息させる現象です。人間にとって脳の休息無くしては、睡眠不足はもちろんのこと、気分の変調(抑うつ気分)などの問題を引き起こします。病気に対する抵抗力が低下するという意味では、まさに万病の元と言えます。
睡眠時間の脳波の違いによって、睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠に分類されます。
「レム睡眠」
レム睡眠時、脳波は覚醒時に近く、眼球がめまぐるしく動いている半面、筋肉は弛緩して休んでいます。一晩の睡眠の内、後半に多いこのレム睡眠は「身体の睡眠」とも言えます。
「ノンレム睡眠」
ノンレム睡眠時の脳波は深く眠っている状態を表し、眼球は上転し、脳も筋肉も休んでいます。一晩の睡眠の内、前半に多いこのノンレム睡眠は「脳の睡眠」とも言えます。
また、ノンレム睡眠は、脳波の形によってステージ3、4が最も深い眠りで、睡眠として重要です。このステージの睡眠を逃していては、質のいい睡眠が取れず、翌日に疲れを残すことになります。
―睡眠障害の原因―
睡眠障害を引き起こす原因の一つに老化があります。高齢になると睡眠障害を訴える人が増えてくるのは、人体がそういった仕組みになっているためです。また、睡眠障害の原因で最近特に増えていると言われているのが、体内時計の乱れです。煌々と明かりが灯り、昼と見間違う街の光景がオールナイトで繰り広げられている中で、現代人は夜更かしをしがちです。
深夜まで明るい所で過ごすとお腹も空いて、つい夜食をしてしまいます。このような生活を続けていると体内時計は、本来眠るべき時間になっても「まだ眠る時間ではない」と勘違いして、間違った判断をしてしまいます。そうすると内臓などが時間外労働の状態になります。このような臓器の過労が続けば、高血圧や糖尿病、心臓病、ガンなどのリスクが高まるという調査結果もあります。
上手な睡眠をこころがけましょう。
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